No.24 空き缶で「水蒸気かま鳴り」 2003.8.5.掲載

 おもしろ実験メニュ  前の実験  次の実験

分類順メニュへもどる

 

理科室版「釜なり神事」

釜とセイロのかわりに入浴剤の空き缶、投入するのは玄米のかわりにアルミ粒です。

コップ一杯の水を入れ、お湯が沸いて湯気が立って来たら、コップ一杯ほどのアルミ粒を上から投入すると、数秒後ボワーンと音が鳴り出し、30秒〜1分間ほど鳴り続けます。

缶をひっくり返してザルにアルミつぶを取り出し、ジャーと水道で洗って冷やしてやれば、また鳴らすことが出来ます。

コンロや台を振るわせ、意外に大きな音でなります。その響き方で理科の授業の成功を占いましょう。(^^

この現象は熱音響自励振動の一種であり、水の気化液化の相変化を伴う所がレイケ管などと異なっています。

なぜ鳴るか

水蒸気は100℃ていど、アルミ粒は室温ていどです。この温度差が原因です。

アルミ粒付近の水蒸気がわずかに上にゆれたとします。水蒸気は冷たいアルミ粒に触れて凝縮し(体積は約1000分の一に!)、急にその場所の圧力が下がります。そのため上下から気体が吸い込まれます。下からさらに吸い込まれる水蒸気は凝縮してしまいますが、上から吸い込まれる空気は凝縮せず、下方に運動します。その空気に押されて水蒸気は下方に押し下げられます。圧縮された水蒸気の圧力が高まり、空気が下げ止まると、こんどは上方に揺れもどります。空気に接している水蒸気は上方に動きます。

このようにして微少なゆれは成長し、自励振動となります。最終的には容器の口を腹、下部を節とした気柱共鳴に近い振動となり持続します。

やがてアルミ粒が凝縮熱を多量にもらって温まってしまうと、音は鳴りやみます。

作り方

材料

入浴剤の缶…3個(大きめの缶ならOK)
アルミ粒……300g程度(ケーキ材料屋などでタルトストーンとしても売っています。亜鉛つぶなどでもOK)
金網………アルミつぶが落ちないような目のもの
ビニルテープ、アルミテープ

組み立て

@水を入れる1段目は上側のフタを缶切りで、2段目・3段目は上下とも抜きます。1段目と2段目の間に金網をはさんでアルミ粒が落っこちないようにします。
A金網は直径2cmくらい大きめにカットして缶にかぶせて、ビニルテープで止め、上からアルミテープで止めます。(右写真は紙管を使ったもの)
B缶どうしをビニルテープ、その上からアルミテープで止めます。

はみ出し情報

金網の部分がやや出っ張りますが、アルミテープを引き伸ばしながら、気密になるようしっかりと止めて下さい。

容器が大きいほど大きな音がします。もちろん長いほど低音。口を手でふさぎ、口をせまくするとヘルムホルツ共鳴となり低音が出ます。

アルミ粒でなくても、もちろんお米でも鳴ります。

銅パイプを蚊取り線香状に曲げて、右写真のようなクーラーを作り、水道水を流して冷却すると連続的に鳴らすことができます。その場合、クーラーパイプを金属つぶ(5mm径以下の細かいつぶが良い)で埋めるようにします。

 

 おもしろ実験メニュ  前の実験  次の実験

分類順メニュへもどる